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養老先生の虫メガネ

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「かまくら春秋」
連載
vol.12

鎌倉の自然をテーマに、先生が日頃思っていること、見つけたことを自由気ままに書いていただくコーナーです。ぜひご覧ください。

連載第12回 「環境騒ぎ」

環境騒ぎもひと落ち着きした。このところ、そんな印象がある。

なによりいまは不景気、その上に政権交代である。儲かる話ならともかく、環境なんて迂遠な話は暇なときにしてくれ、ということでしょうね。

環境の議論をするときに、いつもそれを思う。つまり環境は長い目で見なくてはならないけれど、世間のテンポはそれとは違って、もっとずっと短いのである。だから環境の話に宣伝が出てくるのは、本筋ではない。温暖化問題がその典型であろう。新しい政府の政策を見ても、あちらで省エネを主張するかと思えば、こちらでは石油消費が増える話。首相の二十五パーセント発言は前者だが、高速道路の無料化は後者であろう。

続きは本誌をご覧ください。掲載号はこちら。


養老孟司先生 養老孟司先生プロフィール

ようろう・たけし
昭和12 年 鎌倉市に生まれる
昭和37 年 東京大学医学部卒業、1年のインターンを経て、解剖学教室に入る
昭和42 年 医学博士号取得
昭和56 年 東京大学医学部教授に就任(平成7年退官)
平成8年 北里大学教授に就任
平成10 年 東京大学名誉教授
平成15 年 北里大学を退職

平成元年 『からだの見方』(筑摩書房)でサントリー学芸賞を受賞
平成15 年 『バカの壁』(新潮社)で毎日出版文化賞を受賞
平成18 年 京都国際マンガミュージアム館長就任

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