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養老先生の虫メガネ

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「かまくら春秋」
連載
vol.6

鎌倉の自然をテーマに、先生が日頃思っていること、見つけたことを自由気ままに書いていただくコーナーです。ぜひご覧ください。

連載第6回 「変わらないもの」

三月の末は、若いころにはいちばん嬉しい季節だった。これから虫が出てくる。そういうことである。

風は強いが、日差しが暖かくなる。ただしこの時期には、ときどき大雪が降った。多いときには五十センチ、積もった覚えがある。近頃はさすがにそれがない。

若葉が出てきて、おかげで虫の採集ができる。その時期は、四月の十日過ぎだった。桜もそのころから咲き始める。こうした季節の移り変わりは、当時はかなりはっきりしていたと思う。いまは桃も桜もボケもコブシも、みんな一緒に咲くような気がする。......

続きは本誌をご覧ください。掲載号はこちら。


養老孟司先生 養老孟司先生プロフィール

ようろう・たけし
昭和12 年 鎌倉市に生まれる
昭和37 年 東京大学医学部卒業、1年のインターンを経て、解剖学教室に入る
昭和42 年 医学博士号取得
昭和56 年 東京大学医学部教授に就任(平成7年退官)
平成8年 北里大学教授に就任
平成10 年 東京大学名誉教授
平成15 年 北里大学を退職

平成元年 『からだの見方』(筑摩書房)でサントリー学芸賞を受賞
平成15 年 『バカの壁』(新潮社)で毎日出版文化賞を受賞
平成18 年 京都国際マンガミュージアム館長就任

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